社団法人東京青年会議所 日本の未来を真剣に語り、本気で動こう〜 使命感と勇気で社会を変える 〜 JCI

国家政策特別委員会



国外との通商の実利,あるいは人権理念の美名が日本のグローバル化を推し進め,消費者社会の物流や資本の流れ,文明の利便性,都市文化の洗練性,公共機関を通じての標準語の浸透などが国内の都市化を推し進めています。これは多様な地域を抱える東京においても例外ではありません。こうしたグローバル化と都市化の波は,どこに行っても変わらないという地域的普遍性を促し,「自由と平等」の名の下に日本を「合理性と効率性」が支配する国に変えようとしています。こうした流れの中で我々の生活水準は上がり,生活様式も多様性して,豊かな社会を手に入れました。
しかし「合理性と効率性」のみが支配する社会となり,その中で個々の豊かさを追い求めれば,「富を得ること」が至上の価値となり,「損得」のみが価値基準となって,「有限の富を奪い合う競争社会」に陥りかねません。こうした社会では「法が最高の道徳」となり,「法律に触れなければよい」あるいは「法律に触れても捕まらなければよい」という価値観を生みだして,他人を「自分に富をもたらす獲物」としてか,「自分の獲物を奪う敵」としてか,あるいは「獲物を分配する交渉相手」としてか見なくなってしまいます。食品や自動車など生活の基盤となる大企業が起こした相次ぐ偽装事件や昨年暮れより社会に大きな衝撃を与えた耐震強度偽装事件などは「同じ社会で暮らす者の犠牲に目をつぶって,目の前の利益を貪り食おうとする姿」が目に浮かびます。
     国家政策特別委員会 委員長 田島 正広
国家政策特別委員会 
理事・委員長 永塚弘毅

そして「合理性と効率性」を追い求める中で,他人を世話することが「利益を与えること」に,他人から世話をされることが「利益を得ること」にとものの見方が変わるとき,人は世話を受けることをばかり考えて,世話することを嫌うことにはならないのでしょうか。果たして「利益を生まず,負担が大きい」と感じる出産や育児,介護を誰がしたいと思うのでしょうか。ライバルとなるかもしれない「新入社員」に誰が仕事を教え,キャリアアップして離れていくかもしれない社員を「有能な社員に教育」をするのでしょうか。
グローバル化と都市化がすすむ今だからこそ,自然からだけではなく,他人や社会から「恵み」を受けて人間として成長し,生活していることを改めて認識し,自然や他人や社会を犠牲にして自己の利益を追求することは「金の卵を生む鶏の腹を割く」に等しく,自分の足下を支えている社会を早晩崩壊に導きかねないことを自戒していかなければなりません。
我々は直接あるいは社会を介して繋がっている他人と共に末永く繁栄することを目指して社会を構築していかなければならないと考えます。ここに社会において世代が徐々に連綿と移りゆくことを踏まえれば,他人は同時代の人ばかりではなく過去から未来へと時間を超えたものであることは付言を要しないでしょう。

また人間の営みが積み重なって社会が成り立っている以上,多くの人が夢や希望を持たず,輝きを失ってしまってしまえば,社会は活気を失い,社会はその機能を停滞させて,人に「恵み」を与えることが出来なくなり,多くの人の夢と希望を奪っていくことになってしまいます。ここに「有限の富を奪い合う競争社会」が到来すれば,ますます社会が疲弊していくのは明らかです。
そもそも文字通り焦土化した国土から奇跡の復興を遂げたのも陰惨な戦争が終わり平和な社会が訪れるという希望があったからであり,高度成長を遂げて先進諸国入りしたのも豊かな社会への憬れが夢となっていたからにほかなりません。
今の日本は,夢のようなバブルが弾けて迷走し,世界から見ればまだまだ豊かな社会であるにもかかわらず,悪い面ばかりに目を向けてビジョンを失い,人々から夢や希望を奪い去ってしまったなれの果てといえます。
そうであれば,今こそ1人ひとりが夢と希望を取り戻して,自分も他人も共に栄える社会を再構築していかなければなりません。

本年度国家政策特別委員会は「人が輝き,地域が光る,夢ある国「日本」を目指して」をテーマに,社会が血の通った人間を基礎として築かれたものであり,夢と希望を持って,世代を超えて自他共に榮える社会を構築できる国のあり方を模索していきます。

国家政策特別委員会 理事・委員長 永塚弘毅

関連活動
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今こそ 立ち上がれ
〜信頼社会の創造を目指して〜


日時:2006年9月22日(金)
場所:東商ホール
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2005年の活動内容の紹介



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