園部
(コーディネーター) |
まず、日々活躍されている内容をご説明いただけますか。 |
秋沢
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「はなまるマーケット」「2時っチャオ」の中のニュースとTBSのニュースだけをストレートに伝えるコーナーを担当しています。プライベートでは、スプートニク・インターナショナル・ジャパンというNGOを6年前に立ち上げて、世界の子供たちの教育や国際交流活動の支援、国際協力等をしています。今、スリランカに国際教育文化交流会館をつくり、スリランカを訪問して地域の人と交流したいという人たちのために安くて安全で交流がしっかりできる場所を提供して、宿泊施設も併設しています。また、2年前のスマトラ沖地震で孤児が増えてしまったので、今年から孤児院の建設を始めました。その一貫で、「ブルワン」(できる)という意味の絵本をスリランカの子供たちと作って物販しています。 |
| 園部 |
そのスプートニクの活動で中心になられている方は3名ぐらいだそうですが・・・・・・。 |
| 秋沢 |
旗振り役の人は少ないですが、世の中に出していくところでは多くの人の力が必要です。リーダーは強い意志があって1人になってもやり遂げるという気持ちは大事ですね。 |
| 曽根 |
青年会議所との関係は、マニフェストを導入するところから一緒にやってきました。選挙の時に適当な公約を言って当選してあとはおしまいよというものは変えなければいけない。青年会議所は全国でマニフェストに基づく公開討論会をやっています。それが非常に重要で、最近ではマニフェストを韓国に広めることを、韓国の人たちが一生懸命やってくれます。これは一つの改革の運動です。そういう意味で言うと、マニフェストも一つですが、政治改革も行政改革も地方分権改革も司法改革もやってきました。医療のところもやろうと思っています。大学改革、政治改革、司法改革、医療は、みんな先生と言われている人で、先生は自分が正しいと思っていますから、先生を変えるのは一番大変です。 きょうのテーマである「地域の力」という話で、パットナムという学者が、ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)とわけのわからない話をしたんです。社会資本と訳したら道路とかダムとかいう話ですが、社会関係資本なんて言っても、世の中の人ほとんどは「何じゃそれは」となる。NHKの番組に「難問解決!ご近所の底力」がありますが、社会関係資本を日本語に直すと、そのご近所の底力のことだと思うんです。ただ、学会では社会関係資本はご近所の底力という訳は定着していません。パットナム先生は統計の数字を眺めただけで、日本と中国で日本のほうがご近所の底力が低いと言うんですね。この辺のところをひっくり返すために、NHKのご近所の底力を全部ビデオに撮って送ってやれば、実際と学者が言っている議論がかみ合うんじゃないでしょうか。 |
| 園部 |
社会関係資本をご近所の底力と言うと、すっと入ってくるような気がしますね。 |
| 黒川 |
その「難問解決!ご近所の底力」は、月曜日の夜10時から10時59分まで放送しています。うちの町はこんな困り事があるということで2、30人の方に来ていただくと同時に、私の町はその問題をこうやって解決した、解決するための知恵があるという方にも来ていただいて、そこで話し合って、私の町はこうやってこの問題を解決しますと宣言していただく。その後は2年、3年「どうなりましたか」と毎月追いかけて成果を番組の中で放送していくというものです。当初は、いまどき地域の悩みをみんなで協力して解決するというのはあり得ないとNHKの偉いおじさんにも言われて、僕らもちょっと不安でスタートしたんですが、4年目になります。地域で力を合わせて物事を解決したいと思っている人はたくさんいて、それをつなぐことができれば大きな力になるということを教わりました。 |
| 園部 |
その「難問解決!ご近所の底力」というのは、ありがたい番組だと思います。 |
| 黒川 |
一つ例を挙げますと、杉並の馬橋地区では空き巣被害が多くて困っていました。出会った人全てが声を掛け合うことを目標とすることが、町ぐるみで空き巣を撃退する妙案だということで「ご近所付き合い広め隊」をつくって、朝の挨拶運動を始めました。しかし、都会の真ん中で挨拶の輪を広めるのは並大抵じゃない。そこで考えたのが、集団で声を掛けついでに町を見回る「挨拶パトロール」です。当初はなかなか集まらなかったのですが、総勢30人になったんです。困っているからこそ気持ちを一つに合わせられた。それがくじけなかった一番の理由ですね。パトロール隊は300人になり、空き巣ゼロ件の月も出て、今はお手本になっています。それもこれも日本一の空き巣の町だったからなんです。 |
| 園部 |
ピンチはチャンス。ピンチがあるからこそ、こういう活動もできたわけですね。 |
| 三遊亭楽麻呂
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空き巣は仕事がしにくくなって、いい取り組みだね。 |
| 園部 |
いろんな団体と関係を持ちながら活動するコツはどういうところにありますか。 |
| 秋沢 |
コミュニティーもしくは同じような方向を向いて活動しているグループに対して、自分たちはこうしている、方向としては一緒である、できることを一緒にやっていこうという声かけが大事だと思います。「人間」、人と人の間にいる生き物、コミュニケーションで成り立っている生き物として、何かをやるんだったら語り出そうということです。 |
| 黒川 |
大切なのはちょっとの勇気です。ちょっとの勇気が町から空き巣がなくなるという物凄い大きな差を生むんです。そこに踏み込まないからそこで止まってしまうんです。 |
| 秋沢 |
隣にいる誰々ちゃんに語りかけたいという初恋の時のような思いを持つことです。 |
| 園部 |
コミュニティーを継続して先につなげる、広げていく秘訣をまとめてみました。1番目は強いリーダーシップを持つ。2番目は動ける人間から動いていく。3番目は若い世代を取り込んでいく。4番目は世間話や井戸端会議的な話をする中で楽しい面を持って参加していく。その4番目の「グループで活動しながら楽しいものを求めていく」というところで、単に空き巣をなくすだけでなく、広がっていった過程をお聞かせいただけますか。 |
| 黒川 |
空き巣が減っていく、仲間は増えていくことを期待せずに始めて、それがどんどん実現していくことが楽しかったんだと思います。結果をあまり期待しないことです。1人でも役に立つことがあれば十分だということを忘れなければいいんじゃないでしょうか。 |
| 秋沢 |
自分ができる範囲で物事をやることがボランティアです。家の前を掃くことだってボランティアです。私たちの活動のテーマは「明るく楽しくボランティア」なんですね。 |
| 曽根 |
NPOは日本に根付かないとか日本のコミュニティーは死んだんだという話はありますが、そうじゃなくて、例えばお祭り、祇園山笠は秀吉の頃から続いていていまだにやっているわけですよね。自発的に楽しく参加して子供の代までつながっているわけです。そういうのは日本にあるんです。だから、あるものに気がついたほうがいいと思います。 ソーシャルキャピタルの話ですが、PTAとかボーイスカウトとか教会に行くとかが低下しているから難しいんです。NHKの「難問解決!ご近所の底力」の凄さは課題設定です。問題を見つけて、見つけた問題にチャレンジをするというところで地域がぎゅっと一緒になるんです。結果的に空き巣が減っている。だけど、目的は挨拶。挨拶するだけでいいじゃないのと思えば気は楽です。課題設定型の社会関係資本というのは新しい発想の転換ですよね。コミュニティーは寝ているだけで、起こす方法に気がついたということです。 |
| 三遊亭楽麻呂 |
僕はあまり地域にかかわってないんですが、人間ってどこかに帰属したいという要求は絶対にあると思うんです。地域の中の自分というのも絶対必要ですよね。 |
| 秋沢 |
そうですね。しかも、地域の中の自分というのは生活の基盤になるわけで、自分の生活が凄くすさんでいると仕事も力が入らないし、友達と何かやりにいくといっても気持ちが沈んじゃったりしますよね。私は今は世田谷の区民なので、世田谷区民として動きたいという気持ちがどこかにあって、仲間はずれにしてほしくないんです。 |
| 曽根 |
みんな仕事人間で会社に十何時間いたりして、うちへ帰ったら寝るだけということが一つの障害なんだよね。仕事が忙しい、だけど地域もやりたい、さてどうするのというそこが、時間的に何か解決するうまい方法があったら、NHKでぜひやってもらいたい。 |
| 黒川 |
やってくれている地域はたくさんあります。マンションの空き巣を何とかしようと立ち上がった地域で中心になっているのが40代のお父さんで自営ですが、ネット会員を募集して、警察からの空き巣情報を拾って「こんな対策をしたらいいですよ」とメールで送るシステムをつくったんです。今1000人ぐらいになっていますが、つながり方が自然だったんです。こうじゃないといけないと決めなければ、いろんな手はあると思います。 |
| 秋沢 |
地域によって活動の仕方とか人々のかかわり方は様々であっていいと思います。 |
| 園部 |
活動があって楽しみを持つというところがコミュニティーないしはボランティアグループの一番大きなところだと思います。さらにそれを大きな輪にしていくには一定の組織の部分がある。いろんな人と力をあわせて分担をしながら進めていくのが大事ですね。 我々JCメンバーは、コミュニティーとコミュニティー、グループとグループをくっつける形で、その間を取り持つところを中心に進めているのですが、長続きする秘訣からすると、くっつけるだけではいけないんではないか。その辺についてどうお考えですか。 |
| 秋沢 |
JCさんは、地域でいろんな活動している人を人間力大賞ということで表彰していますが、その人たちをうまく使って何かやっているかというと何もやってないんです。率先してエネルギー・情熱を保ち続けて、絶対に何かを生み出すんだという気持ちを忘れないで、世の中に対して仕掛けを作り続けるといいです。世の中にいろんなボールを投げていくと、活動としてどんどん広がっていくでしょうし、長続きしていくと思います。 |
| 黒川 |
地域に問題がある、その問題を抱えている人を集めようと人材発掘から始める、ご近所の底力の方式をやれば、地域の問題を解決しながら地域をよくしていけると思います。 |
| 園部 |
都会のコミュニティー、グループを維持していくためにはどうしたらいいですか。 |
| 曽根 |
持っているノウハウを使って何をどうやるかというところで、ご近所の底力をやったらいいというそれも一つのアイデアです。これはアイデアの卸売りと小売業みたいな関係で、各LOMが交流していったらいい。交流すると違う現場でまたノウハウが生まれます。それがフィードバックされて成功事例が出てくる。そういう好循環のプロセスを作るのが日本の社会を変える一つの梃子なので、JCはその社会を動かす梃子役になったらいいです。それには、集団をどうやって組織化するかとかマネジメント能力はかなり必要です。 |
| 園部 |
最後に、皆様の今後の抱負をお聞かせいただければと思います。 |
| 秋沢 |
自分の仕事をこなしつつコミュニティーで活動をしていく。国際交流を盛んにして、困っている人が地球上からいなくなるという理想を掲げ、できることからやっていきます。 |
| 黒川 |
この番組は人だと思います。来年は、もっと観やすい時間に、回数を増やしてほしいともし思ったら、NHKに文句を言ってください。お力をかしていただけないでしょうか。 |
| 曽根 |
コミュニティーの動かし方はノウハウが必要です。私は20年飽きずにいろんな改革に取り組んでいます。ご近所の底力の次は「JCの底力」を見せてよ。 |
| 園部 |
頑張ります。家の前がゴミで汚かったら、近所の人と協力して綺麗にしていくことから進めて、もっと大きな近所付き合いができるようにしていただければと思います。 |
| 三遊亭楽麻呂 |
JCとの連携を強化する。地域にかかわっていきます。家の前を掃くことからやります。来月から受信料を払わせていただきます。ありがとうございました。 |
| 園部 |
どうもありがとうございました。 |