地区の活動 北区委員会

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北地区委員長 田中 悟

田中 悟

2009年度東京青年会議所は60周年を迎える。我々は先輩諸兄が築き上げてきた歴史の重みを受け止め、心から感謝するとともに、その創始の精神を受け継いでいく責務があります。しかしながら近年の北区委員会の状況を見てるとメンバー数が減少の一途をたどり、メンバーとしての負担感が増し、発足時本来の姿を見失いつつある。地区メンバー登録数が一桁台にまで落ち込み、危機感すら覚えます。まずは会員拡大を最優先しメンバーへ熱い思いを伝え、個々に責任感、自覚を持てるよう意識改革を行います。
またわんぱく相撲北区大会を通じて地域諸団体との交流・連携をはかり、地域に根ざした活動を通じて地域社会を活性化する運動展開を目指します。そして最後に他地区委員会との様々な交流を通し、北区に若々しい感性と行動力を持って区民や行政に働きかけることのできる組織を作ることを推進していく。

委員長の雄たけび(9月1日発行 メールマガジン掲載)

 【刃物と教育問題について】〜仕事柄、刃物関係に従事している身として

 刃物と人間との関わりは石器時代から遡ります。人間は二本の足で歩く、言葉を喋る、火を扱える、道具を作りそれを使いこなすことが出来るなど他の動物と比べ幾つかの特徴がありま す。
人間がつくった道具の中で「刃物」は、最も人間の暮らしに役立ち、石から金属へと進化を続けながら人々の生活を支えて来ました。そして、刃物は現代に至っても必要不可欠な道具であ ります。

 以前、殺人や傷害事件にナイフが使われていたことが、世間に大きなショックを与え多くの議論を巻き起こしました。
マスコミの取り上げ方はおおげさで、この問題を冷静に判断する意見よりもショッキングな面だけを強調している傾向が強いとも言え、そうした理由から浮かび上がって来たのが危険な刃物が身近にあるから犯罪が起こったのだとして、刃物を持っているか否かの調査や刃物を持たせない指導等が始まりました。
 刃物が危ないとして犯罪の原因としたり、対策として若者から刃物を遠ざけるべきだと考えることは「臭いものには蓋をする」の言葉通り、目先の現象を隠すだけで本当の原因や対策と 言ったものとは程遠く何の役にも立ちません。

 少年が刃物を使って死傷事件を起こした時にも、悪いのは危ない刃物を持たせるからだと主張する流れが起こり、刃物を持たない運動が展開されたが結局真の原因の究明がなく、しっかりした対策が無かったまま今日に至り、再び同じ問題が姿を現しています。
 私達が第一に認識しなければならないのは、犯罪に使われている道具である刃物が危ないのでなく、使う人間の心や考え方が危ないのであるということです。年間1万人近い死者を出す 日本の車社会は、車が危ない道具だから使うなとか持たせるなとは言わず、運転する人間の心の在り方を訓練する方向を採っています。

 こうした例と刃物を持たせるなと言う意見とを比べてみると最近の刃物を使った少年達の犯罪は学校教育や家庭生活において子どもから刃物を排除してしまった結果でもあると私は思います。
刃物の扱い方や使う時の心構えを何一つ教えられなかったことがこのような凶悪犯罪の原因として挙げられるのではないでしょうか。  更に世の中が便利さを追い求めたり、時間の短縮や労力を惜しみで何でもかんでも機械やコンピュータを用いる自動化が、手仕事全般や手道具を不要としてきたことも否定できません。

 人間がつくり出した便利な道具は、便利である反面使い方によっては危険性も伴うことは、ご承知のとおりです。
刃物を用いる心構えは、使う人が傷つかないように、また他人に刃を向けてはいけないということが基本となり、大人が子供へ、先輩が後輩へと厳しく伝えて来た躾(しつけ)です。これは今日でも便利と危険を合わせ持つ、車、原子力、インターネットなどに対しても共通する点です。

 幼い時から道具を扱う倫理、道具への尊敬をしっかりと身につけさせ、その過程の中で健全な心と手に技をつけさせることが大切ではないでしょうか。
 小学校では2011年から新学習指導要領が全面実施され、ゆとり教育から脱ゆとりへと見直されます。
学校教育においても遠い将来を見据えた根気のいる基本教育を再構築してほしいと願いながらも我々青年会議所メンバー個々が再度この問題について考え、子どもたちのために明る い豊かな社会への実現に一歩でも近づけるため、責任世代として頑張りたいと思います。