理事長所信(あいさつ)

公益社団法人東京青年会議所2013年度理事長所信

公益社団法人 東京青年会議所 第64代理事長 笹島潤也

 

再 建 ~正直者が報われる社会の実現~

私には夢があります。

一生懸命動いて、汗をかく人、正直者が報われる社会を実現させるという夢です。

夢は持てば叶うものです。今日より明日が必ず良いことを実感できる社会が理想です。

     

     

     

     

     

     

     

    はじめに

    「日本沈没」東日本大震災発災後まもなく、海外にいる恩師から私に届いたメールの件名です。
    恐らく今の我が国では対処に相当の困難を伴い、今後一体どうなるのか全く読めないという趣旨の内容で、この国の行く末や残される私たち世代を案じてのメッセージでした。恩師曰く、奇しくも震災発災当日に誕生日を迎えた君宛てに祝意のメールを送ろうとしたら、こういうメールになってしまったとのこと。大変だけど、これからは君たち青年世代の時代だから件名のとおりにならないように頑張って欲しいと。
     震災後、強く自問自答を繰り返すようになりました。
    「この国の行く末は本当に大丈夫なのだろうか。」
    「私たち青年世代は、次世代に胸を張って立派な社会を引き渡すことができるのだろうか。」
    東京JCに入会したきっかけはメンバー一人ひとりで異なると思いますが、メンバーの皆さんは、多かれ少なかれ上記の疑念を抱いているのではないでしょうか。
    近年、我が国は政治・経済ともに危機的状況が続いており、事態は毎年深刻の一途を辿っています。失われた10年が失われた20年となり、出口の見えない不況に国民の多くが悩まされています。ついこの間までは世界2位の経済大国といわれていたのも過去の栄光で、現在は凄まじく進むグローバル化の波に飲まれ、各業種においても円高や高コストに起因し、国際競争に打ち勝てていない状況が続いています。経済と表裏一体の関係にある政治においても、二大政党政治に歪みが生じ、結果として、小党乱立が進み、残念ながら当面は政局不安定な状態が続くことが予想されます。世界各国のマスコミから、日本の政治は「決断できないことの代名詞」として用いられています。何とも情けない話だと思いませんか。今のところ、明るいニュースを探す方が大変です。しかし、現状を憂えているだけでは何も変わりません。現状を招いた責任は全て国民にありますが、日本人が本来持っていた民族の誇りを胸に主不在のお任せ民主主義から脱却し、私たち青年世代が具体的に動いて具体的な答えを導き出していかなければなりません。
    大東亜戦争敗戦から70年近く経つ今でも、戦後占領政策で国体そのものを変えられたまま、日本国の独立・再建は道半ばの状態であり、国民は日本人としての自信と誇りを失いつつあります。このことは、自主的なかたちで制定されていない憲法を持ち、未だに変わっていない現状から、自明の理であると考えます。しかし、東日本大震災にて援助の手を差し延べてくれた世界各国からの評価は、いずれも「日本人はすごい」ということでした。他を慮る利他の精神がすごいと評価されたわけです。日本人は自国のことを過少評価する傾向が強いといわれていますが、実は現在の日本はかつての高度経済成長のときよりも世界各国から尊敬されています。2013年度は、東京に2020年オリンピック・パラリンピックが招致されるか否かを決する勝負の年です。今こそ世界に誇れる都市「東京」の底力を発揮するために、青年世代が一生懸命動くときが到来しました。まさに、戦後という時代を終え、震災後という新たな時代に向け、私たち青年世代が未来を切り拓いていかなくてはなりません。
    私は、複雑に入り組んだ現代社会の諸問題を解決していくには、日本人としての自信と誇りを取り戻すこと以外には無いのではないかとの思考を繰り返すようになりました。今の政治は対症療法的で、もっと根幹から正さない限り諸問題の解決には辿りつけないと考えています。私は、日本人の底力を信じています。「民族の誇りを失った民族は滅びる。」といわれるとおり、この言葉はまさに本質を突いていると思います。
    2013年で東京の地にJC運動の火が灯り実に64年を迎えます。東京JCとしては、2013年度を「再建元年」と位置付け、俯瞰的な視点と先見の明を持って、具体的に動き、具体的な答えを出していきます。先達の想いを誇りに、正直者が報われる社会の実現に向けて、選択と集約をキーワードに掲げ、拡大・研修・政策の三本を柱として、運動に邁進していきます。

    活力みなぎるメンバーによる強い団体が社会を動かす

    次世代に責任を持つ私たち青年世代は、JAYCEE(メンバー)として、JC(団体)として、さらに公の利益となる運動を展開しなければ、その存在意義はありません。まず、一人ひとりが、メンバーとして、団体として、自身のことを見つめ直していきましょう。原理・原則に立ち返り、団体の理念である「明るい豊かな社会」の実現に向け、明確な軸を持ったストーリー性のある事業を社会に発信していく必要があります。また、私たち自身が日々成長し、常に自身のリーダーシップ向上のために様々な研修を行って自己を磨き、周りが認めるリーダーになる必要があります。そのために、あえて入会年次が新しいメンバーを中心として、研修の企画・運営を行い、団体としての新陳代謝を図っていきます。何より経験に優る研修はありませんので、積極的な機会提供をしていきたいと考えています。

    団体内部の組織としては、地区委員会の活力再生が重要となります。38年続いてきた地区委員会は、もはや東京JCの文化であり、それぞれの個性に応じた実情があることはよく理解しています。組織上の 上役からの押しつけではなく、責任を持って地区委員会が自ら現状を見つめ直し、自ら選択し、行動する ことで、地区委員会はより強い組織になります。

    1989年当時、世界で最も多い約1,500名のメンバーを擁した東京JCですが、現在は約60 0名までその数が減少しています。ベビーブーム世代の卒業、少子高齢化、ゆとり世代、言い訳を探せ ば枚挙に暇がないぐらい上がってきます。しかし、どこかに逃げている自分がいませんか。同志は探せ ば必ずいます。2013年度は、私を拡大の総責任者として、メンバー一人ひとりが、それぞれ入会候 補を連れて来たくなるような、そして、入会したメンバーが「入って良かった。」と実感できる魅力的 な団体とすることをお約束します。

    東京JCの主体者は、私や役員、委員長ではなく、メンバーの皆さん一人ひとりです。実は楽しいこ とが活力の最も重要な要素となりますが、楽しいだけではなく、しっかりと学び、行動力と愛と品格の ある団体へと昇華させていきましょう。

    数は力です。今の東京JCにとって、質も量もいずれも欠かせない大事な要素です。大きく拡大し、大 きく育てる。そんな東京JCにしたいと常日頃想いを馳せています。まずは、再度メンバー数を1,000名以上にすることを目指し、皆でお互いを称え合える強固なつながりをもって、一緒に盛り上げていき ましょう。東京JCの主体者は、あなたなのです。

    世界に誇れる都市「東京」実現のため

    東京には、東京スカイツリーや東京ゲートブリッジなど、数多くの新しい観光名所ができ、観光都市東 京として、魅力と賑わいが創設されています。しかし、より積極的な観光資源の活用や推進体制の整備・ 強化、中核となる人材の育成を推進しなければ、グローバル社会での競争において後退することは必然で す。経済活動のみを目的とする一過性の観光ではなく、行政・民間・地域が各々の特徴を活かし、協働す ることで東京都民の地域への愛着を高め、継続的な地域振興につながる観光推進を目指します。

    私たちには、具体的なアクションを起こす機会が与えられています。オリンピック・パラリンピック には国を変える不思議な力があります。現在の我が国が抱えている様々な問題への取り組みを加速させ、 「課題先進国」日本に、新たなる社会像や価値観を世界に示す力を与えてくれるでしょう。

    1964年開催の東京オリンピックは、終戦後の奇跡的な復興を遂げた日本の姿を世界に示し、後の経 済成長への原動力となりました。2013年度は、2020年開催のオリンピック・パラリンピックを東 京へ招致する活動があります。この再現は、東京のためだけではなく、日本の未来を切り拓く、まさに国 の一大事となります。なぜなら、世界が我が国に注目し、日本のあらゆる産業、観光資源に大きな関心を 向けるチャンスとなるからです。観光のPR、経済の活性化、若者へ与える夢、いずれにとってもプラス の要素ばかりです。2013年2月には、2020年オリンピック・パラリンピックの各立候補都市の世 論がどれぐらい盛り上がっているのか、IOCによる調査が行われます。世論を盛り上げる火付け役は、 政治でも行政でもなく、まさに私たち民間団体の役割です。2020年東京オリンピック・パラリンピッ クの招致・実現に向け、私たちは、一枚岩となって活動しましょう。2013年9月には、2020年オ リンピック・パラリンピックの開催都市が決定します。東京に決定した暁には、私たちがお迎えする側と なりますので、ホスピタリティーを持ったグローバルな人材の育成に注力していきましょう。

    世界に誇れる都市「東京」実現のためには、安定した内政は勿論として、諸外国との付き合い、民間外 交は必要不可欠となります。国際社会における国は、一国一国が独立して、相互に影響を及ぼし合いなが ら存立していますが、我が国を語る上でも同様で、内政と外交は両輪の関係にあります。内政において、 正直者が報われる社会を実現してこそ世界に誇れる都市「東京」のパフォーマンスが最大限発揮されるこ とになります。

    東京JCでは、良好な民間外交を通じて、国家間・都市間の外交関係の発展に向けた活動を行う必要が あります。また、近現代史を学びながら自国を誇れる歴史観を育み、各国とお互いを認め合うことへの理 解を促す必要があり、青年経済人として民間外交によるメリットを見出す機会をメンバーに提供し、グロ ーバルな人材の育成につなげていきます。そして、来る2015年はJC運動が世界で初めてセントルイ スで始まってから100周年を迎えることになります。その大きな節目の年に向けて、世界に誇れる都市 「東京」としてすべきことを積極的に行っていけるよう、体制の整備をしていきたいと考えています。

    新日本の再建に向けた一つの契機

    「新日本の再建は我々青年の仕事である。」私たちはそういった設立趣意書を戴く、社会の中で選ばれ た存在です。青年としての気概を持って、団結し、苦難に満ちた現状を打破することを自らの修養の機会 と捉え、そして、楽しみながらメンバーとともに邁進することを使命としています。

    この国の権力作用である政治・行政の権力の根源は全て国民にあり、国民本位であるべき社会を選択し ていくことを広く社会に伝えていく必要があります。誰がなっても変わらない。そういったフレーズをよ く耳にしますが、変えることを諦めたらその時点で終わりです。諦めず、社会を選択するという大きな志 を持った同志を一人ずつ増やしていき、政治・行政を変える原動力とする必要があります。東京23区で 約900万人いる都民一人ひとりの意識を変えることは相当ハードルが高いですが、変えようと思わない 限り変わることはありません。世間を恐れず、率先して行動していきましょう。それでこそ東京JCの真 髄です。2013年は、新日本の再建の礎になる年「再建元年」です。各種選挙が行われ、国・東京都の 権力機構に動きが出てきます。正しい決断により、スピーディーに政策を実現できる真っ当な政治家が選 挙において選択されることを強く望みます。

    現在、60歳以上の人口は全体の約28%ですが、投票者数に占める割合は実に40%を占めます。こ れが20年後、30年後のビジョンを語る政治家が生まれない理由の一つではないでしょうか。政党のイ メージに踊らされず、地域や国の将来像を正しく描ける政治家を選択するきっかけを与えるという公開討 論会ですが、本来の目的に立ち返り、正しい政策の実現、真っ当な政治家の選択に向けて、確実に進化さ せていきましょう。また、運動のスケールメリットを追求する上で、日本JCや関東地区協議会、東京ブ ロック協議会との連携は必須となります。従来どおりの公開討論会の開催のみならず、新たな仕掛けや新 事業開発を試みて、国民に気づきと行動する機会を提供する使命が私たちにあると考えています。使命と いう言葉が簡単に使われている昨今ですが、使命は命を使うと書いて使命と読みます。新日本の再建に向 けて、真剣に取り組みましょう。新日本の再建は私たち青年の使命であります。

    教育は国家百年の計

    日本の歴史を紐解いていくと、我が国にとっての唯一無二の資源が「人」であることが分かります。江 戸時代から、寺子屋、藩校、郷中といった様々な教育により、日本人は他を慮る利他の精神を主体的に学 び、高い道徳心を持つ強い国を創ってきました。

    終戦後、日本人の誇れる道徳心は失われてきています。時間厳守、礼を正す、場を正す、三方良し(自 分・相手・社会)の発想など、戦前の日本では当たり前と思われていたことが失われることで、確実に国 力が低下してきています。私たちは、国の教育を東京から変えるきっかけを作らなければならないと強く 感じています。現状では、子ども達が立派な大人になるための教育環境が整っているとはいえません。東 京JCでは子ども達を対象にした多くの事業を行ってきましたが、私たちは教育のプロ集団ではなく、責 任世代の青年経済人であるという視点で事業の方向性を指し示し、子ども達に知恵をつけ、気づきの機会 を提供していく必要があります。東京の子ども達は気持ちが良い。そんなことを実現するために、日本人 として必要な道徳教育が浸透する仕組みづくりを東京都などに求めていきます。

    ただし、仕組みを変えただけでは運用する組織や人によって中身が伴うとは限りません。仕組みをうま く機能させるための活動を行っていきます。東京JCが長年大事にしてきたわんぱく相撲大会は、単なる スポーツ大会ではなく、心身の鍛練と礼儀を学ぶことから青少年の健全育成を図るという、本来の趣旨・理念を再確認し、日本全国に一層波及させ、またさらにその理念を世界にも発信していきます。そして、 地域の教育力の底上げを図るためにも、メンバーの英知を結集し、わんぱく相撲の理念を活用した新たな 教育事業の開発を行っていきます。

    女性が輝く東京へ

    日本の社会を形成する男女の役割分担は、古くは、男性が働き女性が家庭を守る、というモデルが一般的でしたが、現代では、活き活きと社会で活躍する女性の姿が、多く見受けられるようになりました。一歩、日本を抜け出してみると、女性の社会進出はさらに積極的で、大企業のトップや首長、さらには大統領などという、重責あるポジションについているケ-スも少なくありません。

    私たちJCも、世界に目を向けますと、全世界のJCI会員の55%が女性メンバーであり、女性LOMの存在や、会頭、理事長、役員職に就いているのは一般的な光景です。

    翻って我が国に目を向けると、残念ながら女性の理事長や役員は、まだまだ少数なのが現状であり、国際都市として、そして日本の青年会議所運動の発祥の地であるこの東京においても、未だ女性の理事長は誕生しておりません。

    古来より日本人は、日本創世記に記されている太陽の神・天照大神を信奉するという感性をDNAに持っています。

    これからの時代、男性の視点だけではなく、しなやかな女性の視点と発想をより活用することは、これからこの東京JCを、そして東京という地域をより活性化するためには必要不可欠な要素であるといえます。

    女性の特性を活かし、地区の枠を超えた連携をとりながら、新しい時代における理想の女性リーダー像と新たな魅力を発信し、この東京を輝かせていきましょう。

    持続可能な社会の実現に向けて

    東日本大震災に伴って発生した原子力発電所事故による影響は計り知れません。全国の原子力発電所の 再稼働が検討される中、電力供給の問題がクローズアップされています。ただ安易に脱原発を唱えるだけ では持続可能なエネルギー社会の展望が見えてきません。我が国は今、エネルギー政策の転換を余儀なく 迫られていますが、当面の課題と中長期的な計画は区分けして判断していかなければなりません。短期的 には、電力供給確保と電力コスト上昇の抑制を優先していかなければ、国内の産業空洞化を招き、国力自 体が低下していってしまいます。中長期的には、安定供給・コスト面・安全面・地球温暖化問題等、総合 的なエネルギー政策を検討していくとともに、一定期間ごとに計画の見直しを図ることが必要とされてい ます。そして、将来的にエネルギー政策の転換を進めていくためには、総合的な判断と共に個々の分野の 技術的な発展が必要不可欠となります。代替エネルギー・省エネルギー・再生可能エネルギー等の技術革 新に積極的に取り組んでいる企業・団体を、電力規模の大小を問わずサポートし、その取り組みを大々的 に発信していきます。このことで、エネルギーの地産地消が進む可能性もあります。いずれにしても、新 エネルギーの実用化にあたり、経済的な採算ベースに乗らないことには持続可能性が担保できないため、 環境・エネルギー問題と経済は表裏一体の関係にあります。

    ここ最近の世論では、持続可能なエネルギー社会について話を切り出すと、脱原発か否かという話題に すぐすり替えられ、どうしても専門的な議論になりがちですが、実はこのことはマスコミ報道と民主主義 のあり方という大変大きな問題を含んでいることに注目していきたいと考えています。マスコミ報道の全 てが本当に正しい情報なのか、また、偏った情報に国民は右往左往していないか。情報を信じるか否かは 人それぞれかも知れませんが、私たちは、日頃学び得たものを拠り所として、良識ある行動、発信をして いかなければなりません。

    私たちは、将来の環境負荷の小さいエネルギー社会の実現に向けて、東京としてすべきこと、東京から 発信すべきことをしっかり捉えて、国民一人ひとりが正しく判断をできるための情報提供を行っていきま す。私たちの環境は私たち自身で守り、次世代に引き継いでいきましょう。そのためにも、経済原則に裏 打ちされた持続可能性というものを私たち自身が見極めていかなければなりません。

    我が事と捉えた震災復興支援活動の取り組み

    2011年3月11日に発災した東日本大震災の爪痕は未だに色濃く現地に残っています。瓦礫の処理 問題は未だ進行中であり、仮設住宅で過ごしている被災者の方々も数十万人いる状況です。時間の経過と ともに各地域によって求められている支援の方法も変わってきています。今、私たちがすべきことは、被 災地が置かれている状況を正確に認識することであり、復興計画の妨げになっている事柄を社会に発信し、 被災者の方々の前向きな行動を後押しすることだと考えています。また、復興計画の課題の一つに福島の 放射性物質の除去問題があります。こちらは環境問題とも密接に関わる問題です。放射性物質の除去作業や除去技術の開発に積極的に取り組んでいる企業・団体と共に、風評被害からいち早く脱却できるように 近況を継続して発信していく必要があります。

    震災復興支援においても我が事と捉えた活動が求められます。地震大国の日本において、東京直下型の 大震災がいつ発災するか分かりません。世のため人のために行動する人に何か起こった際には、必ず救い の手が差し伸べられます。お互いがお互いを補完し合うことは社会の原則であり、これは福祉の三大原則 である自助・共助・公助の中の共助にあたります。大震災が発災した際に最も尊い人命を守るためには、 まずは自助努力が必要であり、そして、何よりお互いがお互いを助けあう共助が不可欠となります。東京 JCとしては、この共助の精神を持って、現地とのネットワークを一つでも多く築き上げていきます。

    なお、東京JCとしては、2011年度に重点支援区域と定めた岩手県釜石市(釜石JC)、宮城県仙 台市(仙台JC)及び仙台JC指定の区域、そして、東京ブロック協議会と連携した福島ブロック協議会 との連携・支援を発災直後から実施してきました。継続した支援を行うためには、現地の各地JCとの連 携は必須となります。2012年度中には、東京JCが行う東京からの復興支援活動に各方面から多くの ご賛同をいただきましたので、2013年度も継続的・長期的な視点で支援を行っていきます。

    東京JCの象徴である東西南北23の地域

    1975年、東京JCに23地区委員会が発足し、2013年度で39年目となります。

    23地区委員会発足当初は、実に1,030名ものメンバーを擁した東京JCですが、今は事情が違い ます。かつての地区委員会は、どの委員会にも必ず厳しい先輩メンバーがおり、最も身近な教育・研修の 場であったと認識しています。私も自身の出身地区である北区委員会では、多くの先輩メンバーに挨拶や 締めの仕方、二重敬語の使い方で叱られるなど、ここまで育てていただいたことに大変感謝しています。 東京JCメンバーの平均在籍年数が3年強の昨今では、残念ながらかつてのような厳しい先輩メンバーを 見かけることは少なくなりました。時が流れれば、傾向と対策が変わるのは仕方がないことと捉えていま すので、東京JCとしては研修強化で補っていきます。

    各地区委員会によって様々な文化や伝統、諸々の事情があり、運動・運営一つとっても差異があること は良く理解しています。むしろ、特別地方公共団体としての東京23区もそれぞれ23の個性があります から、それに対応した23地区委員会に一律であるべしということは土台無理な話です。首都東京の象徴 である23区を運動エリアとする東京JCにとって、23地区委員会一つひとつが、良い意味での自立や 自発性、個性を伸ばせることが全体のプラスになりますし、結果として、東京JCが太く一本にまとまる と常々考えています。23地区委員会の輝きなくして東京JCの輝きというものはあり得ません。23区 委員長は地域にとって必要不可欠なリーダーであっていただきたいですし、東京23区を俯瞰的に見る東 京JCの次年度以降の役員候補であっていただきたいと切に願っています。

    忘れもしない2007年、私がわんぱく相撲北区大会の実行委員長を務めた際は、私含め実に2、3人 で準備していたことを昨日のことのように思い出します。今ではおかげさまで多くの活きの良いメンバー に恵まれ、わんぱく相撲大会では何の心配も要らなくなったことが嘘のようです。2007年当時、存在 感のなかった北区委員会からも地域の盛り上がりや支えがあれば理事長や役員を輩出することもできる という可能性を、地区委員会を中心に活動するメンバーの皆さんに感じとっていただきたいと思います。 地区委員会は私にとって、自分をここまで育てていただいた人生の道場であり、かけがえのない仲間たち の集合体です。地域を愛すれば愛するほど、他所で学び、多くの気づきを自分たちの地域に還元していただきたいと思います。東西南北23の輝きを求めて、東京JCの地区委員会は自由闊達であって欲しいと 考えています。その結果、必ず一つの強い団体ができます。それが東京JCです。

    日本を再建する運動を推進するための基盤作り

    公益社団法人として運動・活動する東京JCにとって、事業や活動を広く社会に伝播し、広く国民を巻 き込んでいくことは必要不可欠です。インターネットにより情報が爆発的に溢れ、単に発信しただけでは 埋もれてしまう中、カギとなる人に運動・活動を通して対話型で伝え、様々なツールを活用し、積極的な 広報活動を行っていく必要があります。どんなに素晴らしい事業を実施しても客席が空では事業として成 り立ちません。関心が低い社会の中で、人に知っていただくこと、足を運んでいただくことには大変な困 難が伴うかも知れませんが、広報の真髄はここにあるのかも知れません。

    第68回国民体育大会〔スポーツ祭東京2013(東京国体)〕が2013年9月から10月にかけて 東京23区内のみならず、都内各所で競技が開催されます。東京を盛り上げる一つの大きな機会となるの で、東京ブロック協議会と密接に連携し、一体となって活動を推進していきます。ここの盛り上げには、 究極の営業活動である外と渉ると書く渉外活動がカギとなります。東京JCとしては、日本JCや関東地 区協議会とも連携し、運動のスケールメリットを追求していきます。全国約40,000名ものメンバー と良い関係を作っていけば、自ずと広がりができます。

    そして、東京JCが公益社団法人であり続けるための要として、総務・財務の体制をさらに強固なもの にしていきます。運動と運営がしっかりと対になってこその東京JCであり、その延長線上が公益社団法 人格の維持ということになります。万全なサポートにより運動を推進していくのと同時に、運営側を務め るメンバーにとっても貴重な経験となるものとし、次の運動を推進するリーダーを育てる機会としていきます。

    結びに

    日本人としての誇りと自信を取り戻し、日本を再建するために、進むべき明確なビジョンを掲げて皆で共有し、実現に向けて行動することが必要です。東京が変われば、日本が変わります。今こそ私たち一人ひとりが、正直者が報われる社会の実現に向け、着実に政策を実現していく必要があります。
    「課題先進国」日本の首都東京が、課題を率先して解決し、道筋を示せば、日本は再建し、真の先進国へと成長することができます。私たちは、政治・行政と良い意味での緊張関係を保ちながらしっかり連携し、JCの強みである日本全国・全世界とのネットワークと自己完結性を持った行動力を活かしながら、日本再建のため、東京がとるべき政策を確実に実現していきましょう。結果として、必然的に世界に誇れる都市「東京」が創造されます。
    政策とは、社会を良くするためのちょっとしたアイディアです。難しく考える必要はありません。世間を気にすることなく、皆でアイディアを出し合って、社会に思いっきり投げかけていきましょう。JC運動とは、まちづくりであり、自分づくりであり、究極的には社会のニーズを捉えた社会の仕組みづくりに関与していくことだと日々実感しています。
    民主主義国家において、社会を突き動かす唯一の圧力は民意です。自分たちの考えを丸洗いして、東京基点で国を変えていきましょう。愛とは行動を伴うものです。まずは、私たち青年世代が率先して汗をかいて動きましょう。
     

    一身独立して一国独立す(福沢諭吉翁)

    まさに、今、日本を再建し、天下泰平、国家安寧のために、私たち一人ひとりが、他人に頼ることなく、 立ち上がらなければならないのです。私たち青年世代が使命感を持って、次世代に胸を張って立派な社会 を引き渡すために、共に歩んでいきましょう。

    私には夢があります。一生懸命動いて、汗をかく人、正直者が報われる社会を実現させるという夢です。 夢は持てば叶うものです。今日より明日が必ず良いことを実感できる社会が理想です。

    「あんたとJCやれて良かった。」 そういう2013年度にすることができれば、「再建元年」の役割を果たすことができます。 真剣にやってみましょう。あともう一歩。その責任は私がとります。 草莽崛起、一生の仲間と共に。再建へ。

     

    笹島潤也

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