2003年度(社)東京青年会議所 経済合同事業


2003年度、(社)東京青年会議所全体の事業計画を策定するにあたり開催された会議において、経済分野の事業を計画していたのは23地区委員会中、大田区委員会のみでした。このため、事業は大田区委員会を主幹とし、目黒・千代田・新宿の各地区委員会と共に「経済合同事業」として執り行うこととなりました。
本事業では内閣官房構造改革特区推進室に対し、(社)東京青年会議所として公式に構造改革特区の提案を行いました。


■提案概要

2003年12月5日付、構造改革特区推進本部発表の「構造改革特区の第4次提案募集における特区構想・プロジェクト概要」(*1)に記載された内容です。
*1 : http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kouzou2/kouhyou/031205/sankou1.pdf (PDFファイル 247KB)

特区計画・プロジェクト管理番号 3038
提案主体名 (社)東京青年会議所
特区計画・プロジェクトの名称 オフィスビルコンバ−ジョン促進特区
提案概要 @既存建築物の用途変更は、建物全体に対し建築確認申請・審査が必要であるが、既存不適格物件では「違反建築物」となり、確認申請決裁がされない。建築基準法第6条及び6条の3の緩和にて、用途変更を行った部分のみ現行法規上の確認申請・審査を行う様にする。「人命安全の確保」「防災安全の確保」の観点からも、適法で良質な用途変更が可能となる。
A商業系建物の住居用途変更の場合、居室採光が現法上不適格な場合がある。都市型居住の観点から、必要十分な居住環境の確保により、一定の採光基準の緩和は支障が無い。建築基準法第28条の採光基準の緩和を促進する。

 

■国土交通省からの回答

2003年12月24日付、構造改革特区推進本部発表の「構造改革特区の第4次提案に対する各府省庁からの回答について」(*2)の資料として公開された国土交通省からの回答文書(*3)に記載された内容です。
*2 : http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kouzou2/kouhyou/031224/031224kaitou.html
*3 : http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kouzou2/kouhyou/031224/12kokko.pdf (PDFファイル637KB)

府省庁名 国土交通省
管理コード 122070
規制の特例事項名 既存物件の用途変更に掛かる建築確認申請・審査の運用緩和
該当法令等 建築基準法第6条及び第6条の3
制度の現状 法第6条は、建築主が、一定の建築物を建築する場合等には、この建築物の計画が建築基準関係規定に適合性しているかどうかについて、建築主事の確認を受けなければならないこととしている。その基準の適用に関しては、法第3条により、法令等の規定が施行された際等に、現に存する建築物若しくはその敷地等がこれらの規定に適合しない等の場合においては、当該建築物等に対して当該規定は適用されないことを認めているが、その後、増改築等を行う場合には、不適格な部分を含め、全面的に法令等の規定の適用を受けることとされている。
措置の分類
措置の内容  
措置の概要(対応策) 建築基準法においては、例えば、既存の適法な建築物が、法改正等により違反建築物になることは不合理であることから、これらの場合は適用除外とされることを認めているが、本法は、国民の生命、健康及び財産の保護を図るため、安全上、防火上及び衛生上の観点から、建築物の用途、規模、構造等に応じて、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低基準を定めているものであり、本来、全ての建築物が本法の基準の適用を受けるべきものであるから、これらを用途変更すること等を機会に、不適合な部分を含めて、全面的に本法令等の基準に適合させることとしているものであり、ご要望の緩和を行うことは困難である。
その他  
特区計画・プロジェクト管理番号 3038
規制特例提案事項管理番号 3038010
提案主体名 (社)東京青年会議所
特区計画・プロジェクトの名称 オフィスビルコンバ−ジョン促進特区
規制の特例事項(事項名) 既存物件の用途変更に掛かる建築確認申請・審査の運用緩和
規制の特例事項の内容 コンバージョン(用途変更)、大規模修繕等を、法の持つ理念(「人命安全の確保」「防災安全の確保」)に則ったうえで行い易くする。ビルコンバージョン(用途変更)を推進する上で、建築基準法第6条及び同法6条の3の緩和を行う。既存建築物に対し、コンバ−ジョンを行う場合、建物全体に対して建築確認申請・審査が必要となる。しかし、既存不適格物件に対してはすなわち『違反建築物』となり、確認申請の決裁がなされない。そこで、同法律の緩和を行い既存部分の既得権を認め、コンバ−ジョンを行った部分のみ現行法規においての確認申請・審査を行う様にする。変更部位のみに限定する。その他既存部分に関しては旧法規上適法との判断から既得権を容認し、改めて確認申請・審査を行わず、法に則したビル再生を促進する。
具体的事業の実施内容 本特区により、オフィスビルの用途変更(コンバージョン)が促進され用途的スペックが陳腐化したオフィスビルの再生利用が進む。現在の都市居住回帰型の生活スタイルが「所有から使用」へと意識が変わり、都心居住者のライフスタイルに合わせた居住流動が発生する。多様なライフスタイルから発生する新たなる経済需要が喚起される。また、商業系建物を住居系に用途変更(コンバージョン)する事により、都心部におけるレントギャップ(事務所用途と住宅用途における賃料の逆転)の解消、空室率の減少と不動産の収益性向上、空き床増加から来る都心部空洞化への歯止め、都市再生分野における総合建築業以外の業種による参入等も期待できる。結果的に大きく地域経済に貢献できる。
提案理由 旧法規の下で建築された「既存不適格物件」に関しては、現況においては適法として使用可能であるにもかかわらず、用途変更(コンバージョン)を行うとビル自体が「違法建築物」となってしまい、コンバージョン自体が不可能となる。法に則ったコンバージョンを推進し、人命の安全や防災の安全が確保された良好な住宅を適切に供給する為に、建築確認申請・審査の対象範囲を変更部位のみに限定する規制緩和が必要である。
制度の所管府省庁・関係府省庁 国土交通省

 

府省庁名 国土交通省
管理コード 122080
規制の特例事項名 住宅居室の採光のための窓等の確保義務割合の緩和
該当法令等 建築基準法第28条
制度の現状 法第28条は、人の生活の拠点である住宅等について、自然光を確保するため、居室に対して一定基準を満たす採光に有効な開口部を設けることを義務付けている。
措置の分類 D−1
措置の内容  
措置の概要(対応策) 建築基準法は、国民の生命、健康等を保護するため、衛生上等の観点から、その建築物の用途等に応じて、建築物の敷地、構造及び用途等に関する最低基準を定め、これらの建築基準への適合性の判定に要する必要な経験と知識を有する建築主事等の者の確認を受ける必要があるとしているところであり、その確認を地方公共団体の判定に任せることは合理的ではないと考えられる。住宅の採光に関する基準については、自然採光が人間にもたらす身体的な効果を勘案すると、人間が長時間過ごす住宅の居室について、一定の自然光を確保する必要があり、基準を緩和することは困難である。なお、当該採光に関する基準については、都市部における事務所等について、住宅への用途変更等を促進する観点から、本年3月に所要の整備を行ったところであり、これによりご要望の用途変更は対応が可能であると考えられる。
その他  
特区計画・プロジェクト管理番号 3038
規制特例提案事項管理番号 3038020
提案主体名 (社)東京青年会議所
特区計画・プロジェクトの名称 オフィスビルコンバ−ジョン促進特区
規制の特例事項(事項名) 住宅居室の採光のための窓等の確保義務割合の緩和
規制の特例事項の内容 住居に用途変更(コンバージョン)した場合の居室採光については、都市型居住の志向に鑑み、現行法規の弾力運用を図る。特区内では認定自治体の長が人命・防災の安全の確保の観点から支障がないと認めた割合で自由に設定できるものとする。
具体的事業の実施内容 本特区により、オフィスビルの用途変更(コンバージョン)が促進され用途的スペックが陳腐化したオフィスビルの再生利用が進む。現在の都市居住回帰型の生活スタイルが「所有から使用」へと意識が変わり、都心居住者のライフスタイルに合わせた居住流動が発生する。多様なライフスタイルから発生する新たなる経済需要が喚起される。また、商業系建物を住居系に用途変更(コンバージョン)する事により、都心部におけるレントギャップ(事務所用途と住宅用途における賃料の逆転)の解消、空室率の減少と不動産の収益性向上、空き床増加から来る都心部空洞化への歯止め、都市再生分野における総合建築業以外の業種による参入等も期待できる。結果的に大きく地域経済に貢献できる。
提案理由 住居用途へのコンバージョン(用途変更)の場合、現行建築基準法上の採光規定では居室採光が満たされない事例が多く発生する。事務所等では採光規定が緩やかであるが、住居用途の場合は厳しい採光規定が定められている。都市型居住の観点に立つと、採光規定の緩和を行っても居住環境に多くの影響は発生しない。また夜間人口の増加による新しい都市住環境の形成という側面からもオフィスビルの住居用途へのコンバージョンの促進が必要である。
制度の所管府省庁・関係府省庁 国土交通省